覚書

ライブとか舞台とか

何故推しを推しているのか自問自答した話

きっかけは、某舞台のチケットがあまりにもとれないことだった。


つい先月までは、競争率エグすぎなその某舞台のチケットを手に入れるため、キャスト先行(なお推しのキャスト先行ではない)に申し込むためチャンネル入会費を払い、円盤先行に申し込むため円盤(なお舞台ではなくアニメの円盤)を積んでいた。その時は疑問すら抱かなかった。「そういうもの」と認識していた。

 


でも、先日キャスト先行等々、周りに手伝ってもらい考え得る限り最強の布陣で申し込んでいたにもかかわらず全滅で流石に落ち込みまして…。

 


そんな折、TLに某ドマイナーヴィジュアル系バンドマンの自撮りツイートが流れてきたんです。

 


その人は、前からちょくちょくTLで見かけて気になってはいた人ではあったんですが、自撮りが本当に本当にほんっっっとうに可愛くて!も〜髪型メイク衣装完璧!ていうか顔がめちゃくちゃ好き!ドタイプ!本命には負けるけど!そこは譲れないけど!(オタク特有の早口)

 


このバンドマンの方、ここでは仮にAちゃんとしますね。


それで、なんとなくAちゃんのバンドのオフィをチェックしたら、今度対バンがあるらしいんですよね。そのまま、なんとなくイープラチェックしたら、普通に一般でチケット残ってるんですよね。しかも1枚3000円台のお手軽価格……。

 


加えてこれ小さい箱だから整番良くなくて逆最前でも余裕でステージ見えるやつだし、というか、行くとしたらアルコール片手に逆最前付近で見たいからむしろ整番関係ないし?


あと、当然ながらスタンディングだから、整番悪くても上手下手センターは選べるし?逆最前付近のAちゃんドセンからまったり定点カメラも余裕だろうし?


そう思うと、久々にドマイナーの対バンふらっと行くのもいいよなぁ。


……と、そこまで考えて、「世の中には、なんとなく興味が湧いた時、簡単に手を出せる娯楽はいくらでもある」ということをふと思い出して、タイトルの自問自答に戻る。


私は(他に娯楽は山ほどあるのに)何故(わざわざ)推しを推しているのか?

 

そう思うと、このチケット戦争に必死になっている自分が、なんだか虚しくなってきた。


考えてみれば、推しを推すにあたって、このチケットがとれない若しくはチケットを取る所から課金が必要になる、ということ以外にもモヤモヤした瞬間は多々あった。


例えば、S席1枚約1諭吉のチケ代*1

例えば、S席とは名ばかりの実質見切れ席*2


ランダム系のグッズは、推しの人気が戻ってきたおかげか交換先を探すのに苦労するようになってきたし、他キャストと抱き合わせにして交換を探す人を見るのもなんだかモヤモヤする。*3

 

歌の上手くないキャストが謎にメインキャラでキャスティングされたミュージカルは正直苦痛だし、キャストが良くてもその演出と衣装がお粗末な作品だってある。


それから、同担。

私は同担拒否というわけではないけど、見ていて不愉快になるタイプの同担は、いる。

例えば、円盤の映像をインスタに垂れ流し、円盤すら買わない自称推しのオタクから感謝され崇められることで承認欲求を満たす同担。

例えば、推しが燃えた時は沈黙していたのに今になって自分こそが古参ですと大きい顔をしてくる同担。

例えば、茶の間なのに、金を落としている同担(他人)のツイートを引用リツイートで叩くメンヘラリアコ。

 

 

また、私は推しのイエスマンではないので、推しの全てが大好き!というわけではない。

例えば骨格?に関しては、太ってるとか痩せてるとかそういうことでなく、なんかこう、正直あんまりスタイル良くない方だよなーと思ってる。スーツ系の衣装とか骨格の問題で事故ってるし。

 

性格だって、ナルシストだし、目立ちたがり屋だし、空気読まない時あるし。諸々あってオタクのことは全然大切に思ってないなとも薄々感じてる。


…でも、それでもなんで推してるのかと言われれば、やっぱり、推しの歌と芝居と役作りへの真摯さと、あの、諸々あったけどそれでもいけしゃあしゃあと役者やってる図太さというか面の皮の厚さが、すごく、好きだからなんだろうな〜。嫌味じゃないよ!


誤解を招きそうだけど、クソなところ含めてというか、燃えたから好き、みたいなところは、多分あるんです。推しの俳優としての部分は純粋に好きで、推しのクソな部分は、なんかこう、エンターテイメントとして好き。二次元とかドラマの胸糞登場人物を、一視聴者としてエンターテイメント性があって面白い(好き)と思うそういう感覚と似ている。身の周りにあんな男がいたら絶対に引いてしまうけど、そのお顔の美しさと芝居でなんとなく(勿論全ての人からではないけど)許されてしまい、何にもなかったかのような顔で舞台に戻ってきているという点に、すごく耽美的なポテンシャルを感じるというか。もう推しの生き方自体が、悪女が主人公のドラマ見てるみたいで目が離せないというか(推しはきっとこんなこと言われても嬉しくないよね〜まあ絶対言わないけど)

 

なかなか共感してもらえない気持ちなのはわかっています。わかってるから、同担の友達とか作らないんだよ……。自分の解釈が事故ってる自覚あるから……。


とりあえず、推しを推す理由としてはそんなかんじです。

 


次に、じゃあ何故今回は、こんなにも簡単に推しを推すことについて疑問を覚えてしまったのか。それは多分、私が「チケットがとれる前提で推しを推しているから」だと思います。

 


いや、取れねーよ(真顔)

 


作品によっては取れないよ!!わかってるよ!?頭では!!でも仕事って理由以外で自分がいけない現場があるなんて考えられないというか、実際今までなんだかんだで絶対行きたいと思った公演はジャンル問わずチケットを手に入れてきたので、なんとかなると思ってしまう。実際今回も、今めちゃめちゃ病んでるけど、言うて当日までにはなんとかなると思ってる。当日まで粘っても見つけてみせる。千秋楽に関してはライビュという手もあるし!それは奥の手だけど絶対劇場にいたいけど!

 


……でもまあ、最近はここまでチケットで苦労することがなかったので、人気舞台の恐ろしさを忘れていたってだけなんですよね。それで全滅するかもなんて心の準備できてなかったせいで、結果めちゃめちゃに病んでるだけ……。

 

でも本当、いくら好きでも、振り込めない詐欺のコンテンツを好きでいることって、すごく、しんどいですよね。しんどいです今。(まだ振り込めないって決まったわけじゃないけど。他の先行も、一応一般も、あるけど……。)

 


加えて、そこに他のオタクのチケット取れた報告とか聞いちゃうとさらに虚しくなる。焦りと若干の嫉妬も生まれる。

 


そしてコンテンツに対して「そっちがその気なら私だっていつまでも好きでいてあげないんだからね!」みたいな気持ちになる。(?)

 


それで、なんかこう、気持ちの防衛本能というか、(機会があるのに)推しに会えないという事実から心を守るために、会えない推しはいないも同じ、って考えようとしてしまう。

 


うまく言えないんですけど、「どうせ会えないんだから」って、好きというきもちを自分から切り離そうとしてしまう。無意識的に。基本的に根性がないので、うまくいかないとすぐ放り投げたくなってしまう。

 


オタクやめたくなる、というか、私の場合「そもそも私はこの人のことそこまで好きじゃなくない?必死になる必要なくない?」って思おうとしてしまうというか。好きをやめることに正当性を見出そうとしてしまう。なんかこう、推しを好きじゃないことを肯定し、それこそが理想的だと思い込もうとする。


それで、次第に、こんな大変な思いして通って、なにがしたいのか自分でもわからなってくる。推しへの「好き」って何だったのかもわからなくなってくる。そうやって混乱して、その混乱した事実さえ、「結局その程度の『好き』だったんだし」とオタクやめることの肯定材料に使おうとする。

今回のこの「なんで推しを推してるんだろう?」って疑問もこの一環なんですよね結局。好きを捨ててオタクやめる理由を探して、さっさと楽になろうとしている。

 


って自己分析してみたけど、分析できたからと言って同じ轍を踏まないわけではないんですよね。どうせまたなんだかんだで「でも推し見たいしがんばる…」って胃を痛めながらも熾烈を極めるチケット戦争に身を投じていくんだ……。

 


なんだこの闇。

 


とりあえず、本当チケット取れてない時にツイッター開いたらダメ病む……。

 


と、ここまで書いたところで、例の全滅の刃(やめろ)、ストレートだけどお歌もあり?みたいな情報を見まして、推しの歌聞きたい〜!チケット戦争がんばる〜!ってなりまして、書いた側から「なんで推しを推しているんだ」とかいう疑問はとりあえずどっか行きました。というか、なんか、もう深く考えるのやめようって思った……。見たいという気持ちが実際にここにあるんだからもうそれだけでチケット戦争を戦う理由にはなるよね。なる……。

 

でも、円盤先行も全滅したら流石にメンタルがもたないのでAちゃんにちょっと浮気してきます……(えっ……)

*1:相場はそんなものとわかっているけど、よくよく考えてみれば私の最優先事項である本命のライブのチケットより高い

*2:たまに、一桁列だからって見切れ確実のド上手ド下手をS席で販売するのあるけど、あれってどうなの?と思ってる……こんな疑問を持つこと自体いけないのかもしれないけども……

*3:現実問題キャストによって需要に差があるのはわかってるけど、抱き合わせにされたキャストに失礼では?とか…思ってしまう……。